South Poleと三菱商事の合弁会社がカーボンクレジット市場拡大に向け前進――年間900万トンのCO2を回収する世界最大プロジェクトと契約

スイスのSouth Poleは2023年4月26日、同社が三菱商事と共同で設立したNextGen CDR Facilityが、約20万トンのカーボンクレジットの長期購入契約を締結したと発表した。

カーボンクレジットとは、企業が生み出したCO2などの温室効果ガスの削減効果をクレジット(排出権)として発行し、他の企業との間で売買取引できるようにする仕組みだ。NextGenは、CO2除去に関する革新技術(技術系CDR)由来のクレジットを取り扱い、クレジットの買い手と売り手(プロジェクト)をつなぐことにより、市場拡大に必要な基盤構築を図っている。

今回、NextGenが購入したクレジットは技術系CDRクレジット市場のこれまでの総取引量の約25%を占め、購入元にはSummit Carbon Solutionsがアメリカ中西部で進める、バイオマス炭素除去/貯留(BiCRS)プロジェクトが含まれる。同プロジェクトは、技術系CDRでは世界最大となる51億ドル(約7122億4000万円)規模のプロジェクトで、年間900万トン以上の炭素を除去する予定だ。そのほか、大気中のCO2を直接回収して貯留するDACSプロジェクトや バイオ炭プロジェクトなどからもクレジットを購入する。

NextGenは、2025年までに累計100万トン以上の技術系CDRクレジットを購入する予定である。

関連情報

NextGen – a South Pole/Mitsubishi Corporation joint venture – establishes world’s largest diversified portfolio of permanent carbon dioxide removals
三菱商事 – プレスルーム – 2023年 – 革新的な炭素除去技術の普及・促進を目的としたNextGen CDR Facilityについて | 三菱商事

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