米海軍、水中グライダー「Slocum G3 Glider」をヘリコプターから投下する実験を公開

アメリカ海軍は2023年5月25日、長距離かつ長時間にわたる水中観測を目的とした水中グライダー「Slocum G3 Glider」について、新たな運用形態に向けたPoC(概念実証)の一環として、ヘリコプターから海面に投下する様子をTwitterで公開した。

Slocum G3 Gliderは米Teledyne Marineが開発した、浮力エンジンを持つ自律型の水中観測装置だ。一度任務を開始すると最長18カ月連続で航行し、その間、Webベースの操縦ツールを介して世界中のどこからでも管理できる。

同機の外観はロケット型で、内部はモジュール構造になっており、緊急事態などの目的に応じて、搭載するセンサーの構成を変更できる。オプションのセンサー類は40種類以上が用意され、海洋生物、気象観測、軍事用途などのデータの収集に対応する。

浮力エンジンによる推進機構は、数カ月にわたって稼働し、オプションのスラスターは、最大2ノット(時速約3.7km)の水平速度を確保する。荒天下でも安定的にデータをサンプリングする能力を持ち、長時間かつ広範囲なデータ収集に寄与する。

Slocum G3 Gliderの運用は、事前にプログラムされたルートを航行しながら、一定時間ごとに海面に浮上する。浮上のタイミングで、衛星等の無線接続で新しい指示情報をダウンロードし、収集したデータを陸上に送信する。

関連情報

SLOCUM G3 GLIDER
U.S. Fleet Forces(Twitter)

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