米空軍のAIドローン「Osprey MK III」、開発テストベッドを利用して初飛行に成功

U.S. Air Force photo/Jaime Bishopp

アメリカ空軍は2023年8月30日、無人航空機システム(UAS)である「Osprey MK III」の飛行テストに成功したと発表した。このテストは、「Autonomy, Data, and AI Experimentation(ADAx:自律性、データ、AI の実験)」と称する実験の一環だ。

この飛行テストの技術的な意義は、AI飛行のアルゴリズムを迅速に評価できる環境となるテストベッドの運用開始と、そのデモンストレーションだ。これにより、自律制御とAIソフトウェアの開発者が、基地の飛行空域で飛行テストを実施できるようになる。

Osprey MK IIIの飛行テストでは、発射時は人間が操作し、その後は自律制御に移行した。この自律制御は、設定された空域制限を故意に破るようにプログラムされており、監視役の「watchdog」機能が介入して自律飛行制御モードを解除し、安全な地点に機体を誘導した。

この機能は「TACE(Test of Autonomy in Complex Environments system)」と呼ばれる機能の一部で、自律制御システムと航空機の中間にあるソフトウェア部品だ。TACEは、航空機を危険にさらすことなく、自律制御機能のテストシナリオを作成できる。

2023年7月20日に実施した飛行テストは、3日間と2.7時間にわたる全5回の飛行のうちの初回にあたる。アメリカ空軍の兵器を管轄する「空軍物資コマンド」のテストユニットが参加するかたちで、飛行テストが実施された。

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