英Raytheon UK、英国初の高エネルギーレーザー兵器システムを軍の装甲車に導入予定

英国国防省(MOD)への主要サプライヤーであるRaytheon UKは、2023年9月13日、2021年締結の契約により開発した、英国初となる高エネルギーレーザー兵器システムを、2023年10月に英軍装甲車に統合する予定であることを発表した。

無人航空機(UAV)による空中の脅威を阻止するために設計された15kWレーザーは、MODの「Land Demonstrator」プログラムにおける最新の開発品であり、英陸軍の6輪装甲車「Wolfhound」に搭載される予定だ。

開発された高エネルギーレーザー兵器システムは、極度の暑さや寒さ、雨、みぞれ、雪などの厳しい気象条件下も含め、複数のフィールド試験で設計どおりの性能を発揮した。2023年初めにアメリカで実施された4日間の実弾演習では、短距離攻撃、群発攻撃、長距離脅威のシナリオで、数十機の標的ドローンを捕捉追跡し、照準を定めて破壊することに成功している。

このシステムはコンパクトであるため運搬可能で、さまざまなプラットフォームに設置でき、他の防空システムとの接続も容易だという。再充電可能でショット数はほぼ無限と言ってもよく、その精度は精密で、巻き添え被害が非常に少ないため、従来の弾薬に代わる手頃な選択肢になると考えられている。

Raytheon UKの武器センサー担当責任者であるJulie Finlayson-Odell氏は、「このシステムは、数十年にわたる投資、研究、技術革新の集大成である」と述べ、同システムの到来は同社の継続的なコミットメントを反映するものだとしている。

関連情報

News | Raytheon UK set to receive and integrate UK’s first laser weapon system in October | Raytheon UK

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る