米Lockheed Martin、精密打撃ミサイルの最短距離飛行試験に成功

米Lockheed Martinは、2023年11月16日、ニューメキシコ州のホワイトサンズ・ミサイル実験場でデモンストレーションを実施し、米陸軍との生産認定飛行試験(Production Qualification Flight Test)に成功したと発表した。

米陸軍の次世代長距離精密打撃ミサイル(PrSM)は、400km以遠の標的を無力化できる。この新しい地対地兵器は、オープン・システム・アーキテクチャー設計を特徴としており、手頃な価格で柔軟性も備えている。また、モジュール式で拡張性もあり、高機動ロケット砲システム「HIMARS」および多連装ロケットシステム(MLRS)「M270」と互換性がある。

試験では、これまでで最短距離の飛行がテストされた。HIMARSのランチャーから発射された1発のPrSMが設定目標に命中し、発射から着弾に至るまでのシステムの継続的な精度を実証した。短距離飛行はPrSMの本来任務での射距離ではないが、短距離飛行では極超音速で目標に照準を合わせるため、ミサイルにとって最もストレスがかかるダイナミックな環境となる。そのような環境下でのミサイルの構造的完全性と軌道制御がこの試験で検証された。

今回の試験は、同社が2023年9月に受注した、PrSMの早期運用能力(EOC)型ミサイルを追加製造する第3次契約に続いて実施された。Lockheed Martin Missiles and Fire Controlの精密火力担当副社長であるJay Price氏は「このデモンストレーションは、PrSMを2023年にEOC型ミサイル配備と納入へと近づける生産認定試験の中で最初のものです」と説明し、「PrSMは重要な能力であり、米陸軍にとって長距離精密火力近代化の最優先課題です」と述べている。

関連情報

Lockheed Martin’s Precision Strike Missile Completes Shortest-Range Flight Test

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