- 2024-2-5
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- A New Perspective on Battery-Electric Aviation I & II, E9X, Elysian Aircraft, SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料), デルフト工科大学, バッテリー, パラメトリック設計, 水素, 電動航空機
Elysian Aircraftが、90人乗りの電動航空機「E9X」を発表した。
E9Xは、地方路線向けに設計された電動航空機だ。エネルギー密度360wh/kgのバッテリーを搭載し、最大航続距離は800kmに及ぶ。将来のバッテリー改良により最大1000kmのルートまでカバーするという。
同社によれば、1000kmの航続距離によってすべての定期商用便の50%をカバーでき、商用航空全体の二酸化炭素排出量の20%を削減する可能性があるとしている。
また、バッテリーを動力とする電動航空機は、水素やSAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)より、乗客1人・1kmあたりの効率が最大5倍高く、平均1.2人乗車時の電気自動車のエネルギー効率に匹敵するという。
E9Xの性能は、デルフト工科大学との協力による2本の学術研究論文「A New Perspective on Battery-Electric Aviation I & II」によって裏付けられている。
論文Iでは、40~120人乗りに適した電動航空機の新しいパラメトリック設計を紹介。これまで可能と考えられていた航続距離をはるかに上回る設計原則を示し、電動航空機の可能性を再定義した。
論文IIでは「翼に内蔵されたバッテリー」「低翼構成」「折りたたみ翼端」など、90人乗り電動航空機の概念設計を提示している。