- 2024-2-20
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- Aurora Flight Sciences, Boeing, Liberty Lifterプログラム, ReconCraft, X-plane, サイドスポンソン(胴体を安定させるための張り出し部分), フェーズ1B, 国防高等研究計画局(DARPA), 地面効果, 地面効果翼機, 空輸
米Boeing傘下の米Aurora Flight Sciencesは、重量物を空輸する能力の実証を目指して、廉価な地面効果翼機「X-Plane」を開発している。同社は2024年1月22日、国防高等研究計画局(DARPA)のLiberty Lifterプログラムのフェーズ1Bを進行中だと発表した。
X-Planeは、高波状態の海面を「地面効果」を利用して、一般に、水面から数十cm~数mほどの高度で飛行する。また、その独自の設計と製造による低コスト化を目指している。
最新型機のデザインは、尾翼の形状を「T型」から「パイ(π)型」に変更することで構造的な効率を向上させた。また、フロートの位置をサイドスポンソン(胴体を安定させるための張り出し部分)から翼端に移設して、コストと地面効果のバランスを向上させた。
フェーズ1Bの最終目標は予備設計で、主な焦点は、リスク低減のためのテストだ。同プログラムのメンバーで、オレゴン州を拠点とする造船所の米ReconCraftが、海事産業固有の製造方法の知識を提供し、機体の一部を含む実物大の構造試験体を製作する。
今後の試験予定には、波浪検知と予測用の飛行センサー、ソフトウェアが含まれる。これらの機能には、高波状態の海面で、地面効果によってX-Planeを安全に飛行させる役割があり、X-Plane の制御システムで使用される。
フェーズ1Bは、2025年1月の予備設計審査で終了する予定だ。プログラムが進展すれば、飛行試験は2028年に実施予定となる。
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