出力40MWの巨大洋上風力発電システム「Windcatcher」、商用化に向けた設計承認を通過

風力発電設備を製造するノルウェーのWind Catching Systemsは、子会社のWind Catching Demoが開発した浮体式洋上風力発電システム「Windcatcher」について、ノルウェーの船級協会(認証機関)であるDNV(Det Norske Veritas group)から基本設計承認(AiP: Approval in Principle)を受けたと発表した。この承認は、商用化への重要な一歩となる。

Wind Catching Demoは、ノルウェーのオイガーデン沖での実証プロジェクトに向けたライセンス取得プロセスを開始している。今回承認された40MWの発電システムの設計は、同プロジェクトで計画されている4基のうちの第1号基のものとなる。

Windcatcherは従来の浮体式洋上風力発電よりも大幅にコストを削減することを目標としている。設置先の各地域での大量生産を想定した、直接駆動型の永久磁石タービンを採用している。また、運用保守の新機軸として、エレベーターシステムを用いて点検、保守、ユニット交換を容易にできるようにした。

システムの総出力は、個々のタービンサイズを変更するのではなく、タービン数を増加させることで拡張できる。さらに、1基あたりの発電量を最大化し、海域の有効活用にも寄与することが期待される。

Wind Catching Systemsは、マルチタービン方式の浮体式風力発電技術を採用することで、これまで難しかった深海域で豊富な風力資源の有効活用を目指す。同社はこのアプローチについて、洋上風力発電の可能性を大きく広げると考えている。

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