光照射装置と光反応評価装置を開発――有機合成化学分野における光反応の活用 岩崎電気

岩崎電気は2024年8月26日、リサイクルフォトリアクター(RPR)システム向けの「光照射装置」と、光化学反応の評価に使用する「光反応評価装置」を開発したと発表した。

同社はこれまで、東京理科大学およびワイエムシィと共同で、光異性化反応を利用したRPR技術の研究開発に取り組んできた。RPRシステムでは光反応器(フォトリアクター)が重要な役割を担うが、同研究において岩崎電気は、独自の光学系を搭載した光照射装置を開発した。同システムの実用化に向けたシステム構築に貢献したという。

また、光の波長や照度、照射時間を簡便に変更、調節できる光反応評価装置も開発した。同装置は波長が異なる3種類のLEDを搭載しており、シャーレなどの容器内の溶液を試料として、波長、照度、照射時間を所定の値で光照射できる。光化学反応では材料の吸収特性に対応した適切な波長を選ぶ必要があるが、同装置を用いることで、適切な照射条件での評価が可能になる。標準では365nm、420nm、470nmの波長のLEDを搭載しているが、用途などに応じて波長の異なるLEDへの変更も可能だ。有機合成化学分野における光反応の活用に向けた基礎的な反応データが取得できる。

(左)光反応評価装置および(右)電源装置

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有機合成化学分野で光を活用、光照射装置と光反応評価装置を開発 – 光技術の新たな活用で医薬品原材料などの製造プロセスにおける省資源化を目指す | 2024 | 岩崎電気

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