英Open Bionics、3Dプリント技術による部分義手「Hero Gauntlet」の試用例を紹介

義手を中心とした医療機器を開発する英Open Bionicsは、2024年2月5日、3Dプリント技術で構成された、指などの部分義手「Hero Gauntlet」の装着例を紹介した。30年前に事故で手指を切断したロンドン在住の利用者が、日常生活で使用した感想を語った。

Hero Gauntletは、3Dスキャン、3Dモデリング、3Dプリントの各技術によって、ユーザーごとにカスタムメイドされた、能動的に動かすことができる部分義手だ。生まれつき指がない人や、手の一部を切断された人が、手の機能を取り戻すことを目標にしている。

ロンドン在住の教師であるSuleman Chohan氏は、手指を切断した30年前には、何の機能もなく重い、ラテックスの義手しかなかったと話す。今回、Hero Gauntletのプロトタイプを利用して、3Dプリンターで製作された指を動かすことができるようになったという。

Suleman氏は、Hero Gauntlet を使ってVRゲームやマウンテンバイクを楽しみ、買い物や食事の準備をこなし、携帯電話を片手で保持できるようになった。また、Hero Gauntletを「美しい」と評して、周囲の人々からのポジティブな反応を楽しんでいる。

Open Bionicsの開発チームは、Suleman氏と1年ほど一緒に仕事をするなど、Hero Gauntletの試用者たちと密接に協力している。この取組みによって、日常生活の負荷のもとで、特定の機能がどう作用するかを測定できたと説明している。

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Londoner is first to receive state of the art 3D printed fingers after industrial accident – Open Bionics

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