- 2024-7-12
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- mtu 199, mtuハイブリッド推進機構, Rolls-Royce, アイドリング, ディーゼルエンジン, ユーロサトリ(Eurosatory)防衛・セキュリティ国際展示会, 電気駆動
英Rolls-Royceは2024年6月17日、ディーゼルエンジンと電気駆動を組み合わせた軍用車両向けの「mtuハイブリッド推進機構」のコンセプトを発表した。
同社は本機構を「マイルド」ハイブリッドと呼ぶが、その利点は騒音を抑制することで敵に検知されにくくなる点だ。電気動力は低騒音で低速走行するだけでなく、高速走行時にはブースターとしての役割も果たす。また、専用設計のサイレンサーにより静音性を向上させている。
他にも、ディーゼルエンジンによってバッテリーを充電することで、エンジンの騒音や熱の影響を受けずに、車両の電気系統や電子システムに電力を供給できる。
停車時にアイドリングをしない「アンチアイドリング」モードは、車両のカモフラージュ効果を高めるだけでなく、待機時の燃料消費を大幅に削減できる。それにより車両の航続距離を伸ばし、燃料供給が最適化できる。
展示会では他に、同社が2000年以降に約4000台を生産した軍用車両用エンジン「mtu 199」シリーズの新機種として、10気筒エンジンが披露された。199シリーズは6気筒から10気筒バージョンまで共通の構成で、整備性と補給面で優れている。
Rolls-Royceの計画では、現在10気筒エンジンが持つ1100 kWの出力を1200kWまで引き上げることが目標だ。