独自動車部品大手Boschと中国のエンジンメーカーWeichai Powerは2020年9月16日、大型商用車用ディーゼルエンジンで熱効率50%を達成したと発表した。
Boschによれば、現在のトラック用エンジンの熱効率は平均46%程度だという。同社取締役会会長Volkmar Denner博士は「効率を4%向上させることで、我々は共同して新たなマイルストーンに到達した。ディーゼルエンジンは130年近い歴史を持つものだが、その開発は今でも続いている」と、コメントしている。
熱効率50%を達成するため、Boschは、噴射圧力2500barのコモンレールシステムに加え、燃料噴射システムに関するノウハウで貢献した。Boschは排気量12.9リッターの6気筒ディーゼルエンジン用にモジュラーコモンレールシステムを提供している。
エンジンの効率的な燃料供給と噴射を保証することは、中国の排気ガス基準「国6」を満たすための重要な要素だ。Boschのシステムは噴射圧力1800~2500bar、最大8気筒のエンジンに対応できる。高い噴射流量が燃焼方式を最適化し、高いエンジン性能を実現する。システムの耐久性は、求められる条件にもよるが160万kmに達する可能性がある。
BoschとWeichaiは、重量物の商用車による長距離輸送については当面の間、ディーゼルエンジンが好ましい選択肢であり続けると考えており、環境保護を目的としてこの技術を着実に改良すること目指すとしている。
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Bosch and Weichai Power increase efficiency of Weichai truck diesel engines to 50 percent