- 2020-12-7
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- PAL-V, PAL-V Liberty, Pioneer Edition, ジャイロプレーン, スポーツカー, 欧州航空安全期間(EASA), 道路走行許可試験
オランダの空飛ぶ自動車「PAL-V Liberty」に道路走行許可が下り、ヨーロッパの公道を走れるようになった。
PAL-V Libertyは2人乗りの空陸両用車。走行モードでは100馬力のエンジンを使い最高時速160kmで道を駆けるスポーツカーであり、飛行モードでは200馬力のエンジンを使い最高時速180kmで空を翔けるジャイロプレーンになる。
PAL-V Libertyの車体重量は664kg、車体の大きさは(全長×全幅×全高)走行モード時が4×2×1.7m。飛行モード時は6.1×2×3.2m、ローター径は10.75m。
飛行モードのPAL-V Libertyは180m滑走して離陸し、高度3500mを巡航速度時速140~160kmで飛行できる。航続距離は400~500kmだ。最大離陸重量は910kgで、有効積載量は246kg。
PAL-V Libertyには、いくつかのモデルが計画されている。最初に販売される「Pioneer Edition」は限定90台の生産で、価格は49万9000ユーロ(約6000万円)。出荷先は、アメリカとヨーロッパ諸国、およびサウジアラビア、UAEなどのGCC(湾岸協力会議)加盟国に限られ、顧客への引き渡しは2022年の予定だ。
PAL-V Libertyを開発したPAL-V社は2008年の設立。いくつかのプロトタイプを経て2012年から商用の空陸両用車の設計を始め、2020年8月に道路走行許可試験に合格した。欧州航空安全期間(EASA)の航空認証も2022年には得られる見込みだ。