昭和電工は2022年3月28日、SiC(炭化ケイ素)パワー半導体向けSiCエピタキシャルウェハー(SiCエピウェハー)の材料となる、6インチ(150mm)のSiC単結晶基板(SiCウェハー)の量産を開始したと発表した。
同社は世界最大の外販メーカーとしてSiCエピウェハーを世界各国に提供している。これまで品質向上や安定供給体制構築を目的としてSiCウェハーの自社生産を検討。経済産業省などの委託事業「低炭素社会を実現する新材料パワー半導体プロジェクト」に参画したり、新日鐵住金グループ(現、日本製鉄グループ)が持つSiCウェハーの関連資産を譲り受けたりするなどして、量産技術の開発を続けてきた。
今回複数の顧客に昭和電工製の6インチSiCウェハーを使用したSiCエピウェハーが採用されたことを受けて、6インチSiCウェハーの量産を開始した。
同社では今後もSiCウェハーのパートナー会社からの調達も継続することで、SiCエピウェハーの安定供給体制を構築する。