米原子力規制委員会、初の小型モジュール式原子炉の設計を承認

米原子力規制委員会(NRC)は2022年7月29日、新型の小型モジュール式原子炉(SMR)の設計を認証すると発表した。

このSMRを設計した米NuScale PowerがNRCに審査の申請書を提出したのは2016年12月31日。今回実施された技術レビューは、プロセスの最終段階という位置付けだ。本レビューの完了は、原子炉の設計がNRCの定めた安全要件を満たしたことを意味する。

NuScaleが設計した原子炉は、2000年代初頭にオレゴン州立大学で開発された「マルチアプリケーション小型軽水炉」が起源だ。その構造は、原子炉のコアとヘリカルコイル型蒸気発生器を備えた自然循環型の軽水炉として構成される。

設計方針は、オペレーティングシステムと安全機能等について、対流や重力を利用した、自然な「受動的(動力装置等を必要としない)」プロセスを採用した。これらのSMRモジュールは、原子炉建屋の地下プールに沈めて冷却する。

原子炉建屋に収容する12基のSMRモジュールは各々50メガワットを発電し、出力は最大で約600メガワットを予定する。

関連リンク

NRC To Issue Rule Certifying NuScale Small Modular Reactor
Design Certification Application – NuScale

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