水素ステーション用の省エネ型水素圧縮機を開発川崎重工

川崎重工は2023年3月9日、スギノマシンと共同で、水素ステーション用の省エネ型水素圧縮機を開発し、2023年4月から販売すると発表した。水素燃料電池車両の普及に向け、水素圧縮機への参入と拡販によって、水素ステーションなどのインフラを整備する。

水素ステーションで圧縮した水素は、燃料電池車（FCV）への充填に必要な水素ガスを圧縮する役割を持つ。開発した水素圧縮機は、油圧式の圧縮機で、油圧を駆動源にしてガスピストンを往復運動させ、水素ガスを圧縮する。

水素を昇圧する増圧部は、同社の水素ガス圧縮制御と、スギノマシンの水素ガス圧縮用ブースターを組み合わせ、信頼性を高めている。油圧部分は、同社製の回転数制御ポンプユニット（ECO SERVO）を使用。大幅に省エネ化している。

油圧ポンプの回転数制御システムには、インバータモータを使用。ガスピストン位置は、位置センサ付きの油圧シリンダで高精度に制御する。2軸独立に対応するガスブースタにより、運転パターンを吸入圧力に応じた最適なものにする。竪型構造の増圧機を採用しており、上方からメンテナンスできる。また、油圧タンクは密閉式を採用。作動油の劣化を防止する。

水素ステーション用の省エネ型水素圧縮機を開発　川崎重工