米Saildroneが自律型調査船Voyagerを発表

米Saildroneは、海上での高度なデータ収集に対する需要に応えるため、近海での海洋地図作成および海上警備任務用に設計された全長33フィート(約10m)の自律型調査船「Voyager」を発表した。

Voyagerは、近海や湖底のマッピング、違法・無報告・無規制(IUU)漁業、情報・監視・偵察(ISR)、法執行・海上安全、麻薬阻止、国境・港湾警備の課題に対応するために特別設計されている。水深900フィート(約300m)までの海底マッピング可能なマルチビームソナー、ISRセンサーには、スマートカメラアレイ、デジタルレーダー、サブサーフェスパッシブアコースティックを搭載している。

SaildroneのUSV(Unmanned Surface Vehicle:無人水中機)のラインナップは、Voyagerの他、23フィート(約7m)の「Explorer」、65フィート(約20m)の「Surveyor」の3モデル。ミッションペイロードの柔軟性と耐久性のバランスを考慮して開発されている。Voyagerは、Explorerに比べてサイズが大きいため、データリンクの持続性が高く、海洋マッピングやISRのペイロードに使用できる電力が増加し、多様なペイロードの統合オプションが可能になるという。

Saildroneの創設者兼CEOであるRichard Jenkins氏は、「Saildroneは、Voyagerプラットフォームにより、海面上と海面下の海上ギャップを解消し、任務や戦力に対するリスクを軽減します。ISR能力に関して、パートナーや同盟国にとってフォースマルチプライヤーとなることを望んでいます」と述べている。

同社は、新型Voyagerの需要増加に対応するため、翼、船体、キールの製造を複合材料の専門メーカーに委託する。米Janicki Industriesが、ワシントン州で翼とキールを製造し、米Seemann Compositesが、ミシシッピ州で船体を製造する予定だ。

関連情報

Saildrone Scales Production of New Mid-size Voyager USV – Mar 28, 2023

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