大日本印刷、射出成形加工で”触感”を付与できる新型の加飾フィルムを開発

大日本印刷は2017年1月18日、射出成形と同時に熱圧を利用して樹脂成形品と加飾フィルムを貼り合わせる射出成形加工(以下、同時加飾成形加工)において、表面の凹凸により視覚効果や触感を付与できる新型加飾フィルムを開発したと発表した。自動車などの内装材向けに販売する。

同時加飾成形加工は自動車の内装材の加工では主流となっているが、熱と圧力によって加飾フィルムが金型に押し付けられてテクスチャが消えるため、触感まで付与するのは困難だった。今回、フィルム構成を見直し、熱圧を吸収する保護層を設け、成形後にこの保護層を除去することで、表面の凹凸を維持して触感を付与できるようになった。

触感を付与する加工法には、樹脂成形品ができた後に大きな熱圧をかけずに加飾する真空圧空成形があるが、自動車内装材の主流となっている同時加飾成形加工を用いることで、より低コストで加工できる。また、金型でテクスチャを成形する方法と比べて、加飾フィルムを変えてさまざまな柄に対応でき、自由度が向上する。

同社によると、自動車内装材のニーズが多様化し、視覚効果だけでなく高級感や手触りなどさまざまな効果が求められるようになっているという。今回の開発はこうしたニーズに対応したものだ。

今回開発した加飾フィルムは、自動車やバス、鉄道車両などのモビリティ用途に向け販売し、2020年度に年間50億円の売上を目指すとしている。

同製品は、1月18日(水)〜20日(金)に東京ビッグサイトで開催の「オートモーティブワールド」の同社ブースに出展される。

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