米Stratolaunch Systems、世界最大の航空機のエンジン始動実験に成功

米Stratolaunch Systemsは、2017年9月19日、カリフォルニア州モハーヴェ空港・宇宙港において、空中発射ロケットを運ぶ母機となる航空機「Stratolaunch」のエンジンの始動試験に成功したと発表した。

Stratolaunchは、翼幅117.4メートル、全長72.6メートル、全高15.3メートルの双胴の航空機。世界最大の旅客機Airbus A380ですら翼幅は79.8メートルしかなく、Stratolaunchは世界最大の翼幅をもつ超大型飛行機だ。230トンの巨体を28個の車輪が支える。

エンジンはBoeing 747-400から流用したPratt & Whitney製PW4056ターボファン・エンジン(推力5万6000ポンド)6基を備え、最大離陸重量は590トン。ペイロードは最大250トンだ。

Stratolaunchは、ロケットを機体中央に吊し飛行場から離陸、上空1万2000メートルの成層圏まで上昇し、地球低軌道(LEO:Low Earth Orbit)に向けてロケットを発射する。再利用可能な母機を使い、空中から発射することにより、発射場の天候や緯度に左右されず、最適な条件かつ低コストにロケットを発射することができる。

Stratolaunch Systemsは、米Microsoftの共同創業者Paul Gardner Allen氏が設立した会社だ。同氏は、LEOに低コストで繰り返し到達できるようにすることで、宇宙から科学や研究、技術に大きな飛躍をもたらすというビジョンを持っている。同社は2019年にStratolaunchの空中発射試験を目指していると伝えられている。

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Stratolaunch Aircraft Hits Another Milestone with Completion of First Phase of Engine Testing

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