- 2018-3-22
- 化学・素材系, 技術ニュース, 海外ニュース
- Colchon Radicular, Roberto Garcia, Rootman, サンタ・オルガ, スタイロフォーム, ポリウレタン
断熱性と防音性に優れ、燃えにくい天然建材が南米チリで開発された。
スペイン語で根のマットレスを意味する「Colchon Radicular」と名付けられたこの素材は、穀物の種子から水耕栽培で作ることができるため、環境破壊につながる樹木の伐採も、エネルギーや水も殆ど必要とせず、種を植えてからわずか10日で育つという。100%天然、生分解性で環境に優しく、持続可能性に優れた建材だ。
Colchon Radicularを開発したチリの企業、RootmanのRoberto Garcia部長は、「Colchon Radicularは、最高の断熱材と言われるスタイロフォームやポリウレタンより断熱性に優れ、同時に防音性と難燃性を兼ね備えた建材だ」と述べている。
同氏によると、難燃性の建材は特に森林火災の恐れがある地域に適しているという。例えば断熱材としてよく使われている発泡ポリスチレンは3秒、ポリウレタンは1分で発火するが、Colchon Radicularは60分耐えるという。Colchon Radicularは、2017年1月に大規模森林火災に見舞われ、完全に焼失したチリ中部の町、サンタ・オルガで住宅の再建に使われている。
難燃性建材としての用途の他、Colchon Radicularは保水性に優れており、プランテーションにも向いている。Rootmanは、他の用途も積極的に探しているようだ。同社は、Colchon Radicularに関して特許を取得しており、現在ビジネスパートナーを探している。
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