月明かりから太陽光下まで、広範囲を高精度で認識――ソニー、車載カメラ向けCMOSイメージセンサー「IMX490」を商品化

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車載カメラ向けCMOSイメージセンサー『IMX490』

ソニーは2018年12月18日、車載カメラ向けの1/1.55型有効540万画素CMOSイメージセンサー「IMX490」を商品化し、2019年3月からサンプル出荷を開始すると発表した。従来と同等の分解能を維持しつつ、より広い画角での撮影が可能となり、より広範囲の交通環境を認識できるなどの特長をもつという。

道路環境におけるLEDを使用した交通設備の増加により、車載カメラとしてHDR撮影時のLEDフリッカー(LED標識や信号機などの撮影時に起こるLEDのちらつき)抑制のニーズが高まっている。IMX490はこのニーズを満たしつつも、水平2880画素、垂直1860画素の業界最多の有効540万画素に到達。従来と同等の分解能を維持しながら、より広い画角で撮影できる。水平方向では、自転車や歩行者の急な飛び出しに加えてより広範囲の障害物や標識を、垂直方向では、交差点での停止線から見上げる信号機を認識できる。



車載カメラは、トンネルの出入口や夜間の市街地など、明暗差の大きな場面でも画面全体にわたって黒潰れや白飛びを起こさず、ノイズの少ない鮮明な映像を撮影することが要求されている。IMX490は、独自の画素構造と露光方法の改善で、従来比で約3倍となる120dBの広いダイナミックレンジを低ノイズで撮影するHDR機能を実装した。太陽光下に相当する10万ルクスにおける高照度被写体を撮影しても、白飛びを抑制できる。

また、欧州の自動車アセスメント「Euro NCAP」において、自動ブレーキの衝突回避の対象に夜間歩行者が加えられるなど、車載向け市場では夜間における高感度・高画質な撮影能力がますます求められている。IMX490は、フォトダイオードで得られた電子信号を電圧信号へ変換する際の効率をより高めた回路を搭載することで、感度が従来と比較して約15%向上した。これにより、月明かりに相当する低照度0.1ルクスにおける障害物や人物などの認識能力が向上した。

車載品質及び機能については、自動車向け機能安全規格「ISO 26262」に準拠した開発プロセスを導入し、車載向けとしての機能安全要求を満たす設計品質を満たした。さらに、故障検知・通知・制御などの機能安全要求レベル「ASIL D」に対応。また、イメージセンサーから出力される画像の改ざんを防ぐセキュリティ機能を実装している。

サンプル出荷時期は2019年3月で、サンプル価格は1万5000円(税抜)。量産出荷までに、自動車向け電子部品の信頼性試験基準「AEC-Q100 Grade2」を満たすことを目指すという。

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