ボールに与える衝撃を直接計測――圧電組紐を活用した耐衝撃性ウェアラブルセンシングデバイスを開発 関西大学と帝人フロンティア

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サッカーシューズセンサーデバイス

関西大学と帝人フロンティアは2019年1月15日、共同開発を進めている「圧電組紐」の形状の自由度や強靭性を活かして、強い衝撃がかかる箇所でも直接測定が可能なウェアラブルセンシングデバイスの開発に成功したと発表した。これにより、シューズがサッカーボールに与える衝撃力やテニスラケットがボールに与える力といった直接の計測が難しかった強い衝撃のかかる箇所での正確なデータ収集が可能となる。

圧力を加えると電気エネルギーを発生する物質は圧電体と呼ばれる。中でも高分子圧電体は、ユニークなセンサーを提供する材料として期待されている。

関西大学と帝人グループは圧電組紐の他にも、「圧電ファブリック」や「圧電刺繍」の共同開発に取り組んでおり、環境配慮型素材であるポリ乳酸を圧電体として適用できないか検討を続けていた。

また、現在、ウェアラブルデバイスの開発が活発に行われ、そのセンサーには従来のMEMSや圧電セラミックなどが使用されることが多い。しかし、センサー自体の固さや脆さから使用できる箇所は限定的で、特に強い衝撃がかかる箇所への使用は避けられる傾向にある。

こうした中、関西大学と帝人フロンティアは、高分子圧電体を組紐構造とすることで、瞬時の応答性と高い衝撃への耐性を持つ圧電組紐の能力を生かしたデバイス開発に取り組んできた。その結果、スポーツ用品の高い設計指針を損なわずに衝撃力を直接計測することができる一体型センサーを開発。従来は直接の計測が難しかった、強い衝撃のかかる箇所での正確なデータ収集が可能になった。

今回開発したのは、センサーをシューズの外側に配置した子供向けのサッカーレッスン用シューズセンサーデバイスと、テニスラケットセンサーデバイスだ。シューズセンサーデバイスでは、シューズがサッカーボールに与える衝撃力を、インサイドキックやインステップキック、アウトサイドキックやトゥキックといったキックの種別ごとに直接計測する。一方、テニスラケットセンサーデバイスでは、ボールに与える力をガットストリング1本ごとに直接測定できる。

テニスラケットセンサーデバイス

今回開発されたデバイスは、1月16~18日に東京ビックサイトで開催される「第5回ウェアラブルEXPO」に出展される。

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