国内ディスプレイ市場、年1~2%成長で推移――東京五輪関連、インバウンド需要で受注増も、人材不足、低収益性が課題 矢野経済研究所調査

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矢野経済研究所は2019年3月19日、国内のディスプレイ業界やその関連業界を調査し、その市場規模や業界動向、および将来展望を発表した。同社の推計によると、国内ディスプレイ市場規模は2017年度に前年度比101.3%の1兆5600億円、2018年度に前年度比102.6%の1兆6000億円となる見込みだ。

調査結果によると、2017年度はユーザー企業の業績が比較的好調で新装改装の需要が順調。また、東京オリンピック関連の需要のほか、訪日外国人客によるインバウンド需要により、ホテルや宿泊施設からの受注が活況だった。ただし2015年度からの3年間を通して、主要な大手ディスプレイ企業の売上高はほぼ横這い状態である。

ディスプレイ企業の受注先は、商業施設や展示施設、文化施設、遊園地、各種イベントなど多岐にわたる。その中でも百貨店や専門店などの商業施設を専門とする企業が多く、商業施設がディスプレイ国内需要の約6割を占める。ここ数年、商業施設のリニューアルなどが多く、商業施設の受注が多い企業は、売上高や受注件数が総じて増加傾向にある。

ディスプレイ業界の参入企業各社では、収益安定化のために多くの企業が、各種施設の設計、内装、設備工事をはじめ、展示会やイベントの企画、施工業務などの従来の主力業務に加え、商業施設完工後の運営管理やメンテナンス業務へ注力している。さらなる成長を期して商業施設以外の新規施設の開発を進める企業もある。政府主導の「働き方改革」に対応したオフィス造りも注目を集めている。

ディスプレイ業界では現状、大多数の企業で人材不足が悩みの種だ。主要各社もほぼ全社がソフト、ハード、営業の各部門にわたり、優秀な人材の確保と育成を課題とする。業界構造に伴う低収益性も問題だ。大手では企画、設計、デザイン、制作、施工などで差別化を図り、収益性の向上をにらむ。だが全般的にはまだ低収益性から脱却できておらず、今後の課題となっている。

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