メルセデス・ベンツ日本、Aクラスに直列4気筒クリーンディーゼルエンジンを搭載した「A200d」を追加

直列4気筒クリーンディーゼルエンジン「OM654q」

メルセデス・ベンツ日本は2019年3月25日、新型「Aクラス」に、新しい直列4気筒クリーンディーゼルエンジン「OM654q」を搭載した「A200d」を追加し、予約注文を開始したと発表した。

メルセデス・ベンツのコンパクトモデル群への、クリーンディーゼルエンジンの搭載は初めてとなる。搭載されるOM654qは、CクラスやEクラスに搭載されている直列4 気筒クリーンディーゼルエンジン「OM654」をベースに、横置き対応したエンジンだ。従来の排出ガス処理システムに加えて、アンモニアスリップ触媒(ASC)を搭載する選択触媒還元(SCR)が増設されている。これにより、欧州で2020年から施行されるEURO6d規制や、ステージ2RDE(実路走行試験)規制にもすでに適合する環境性能を持つ。

OM654qエンジンの基本性能は、最高出力150PS(110kW)、最大トルク320N・m。力強い加速性能と高い静粛性を両立させているという。

シリンダーピッチ90mm、シリンダー間厚み8mmでコンパクトに設計されたシリンダーブロックはアルミニウム製とすることで軽量化。一方ピストンはスチール製で、熱膨張の異なる素材を採用することで、40%以上摩擦を低減した。また、シリンダーウォールにはスチールカーボン素材を溶射コーティングするMANOSLIDE摩擦低減加工が施されている。

排出ガス浄化システムをエンジンに近接して設置し、排出ガスの温度低下による浄化効率低下を抑制。浄化システムは、まずターボチャージャーからの排出ガスにAdBlue(窒素酸化物を分解するための尿素水溶液)を添加して、sDPF(DPF with SCR Coating、選択触媒還元法コーティング付粒子状物質除去フィルター)で粒子状物質の捕集および窒素酸化物を低減し、SCR触媒でさらに窒素酸化物を処理する。その後、追加したSCR触媒でさらに窒素酸化物を低減し、余剰のアンモニアを処理するアンモニアスリップ触媒によって、排気温度が低い場合や運転状況が急激に変化した場合にも、アンモニアが外気中に放出されることを防ぐ。

メーカー希望小売価格は399万円(消費税込)、納車は2019年6月頃を予定している。

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