ヒューマンエラー対策について学ぶ――おすすめものづくりセミナー情報

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本記事では、19の技術および生産系主催企業・団体と提携して1500件以上の技術および生産系セミナーを案内している「ものづくりセミナーサーチ」から、嶋村良太技術士が“旬”のテーマをピックアップしてお届けします。

今月のキーテクノロジー「ヒューマンエラー対策」

日常生活での忘れ物や落し物、寝坊、遅刻にはじまり、人生の選択に至るまで、私たち人間は大小さまざまなエラーを繰り返しながら生きています。「私、失敗しないので」というTVドラマの決めゼリフが流行語になりましたが、それはフィクションの中での話。現実の世界では、常に最大限の注意を払っても、エラーは発生してしまうものです。人間とはまさに「失敗する生き物」です。

技術者として業務に携わる中で何らかのエラーを起こし、冷汗をかきながらフォローした経験がある人も多いのではないでしょうか。思い出したくもないあの時の気分… そう、あの失敗はもしかしたら大変な事態を引き起こしていたかもしれないのです。ものづくりの企画、設計、生産、流通、そして製品の運用から廃棄に至るさまざまな場面でヒューマンエラーが発生し、人命や財産、環境などに重大な影響をもたらす事故につながっています。

ヒューマンエラーの研究・分析とその成果の活用は、第二次大戦中のアメリカ軍で多発した航空事故対策をきっかけに本格化し、航空宇宙の世界から運輸業、建設業、製造業、サービス業へと広がってきました。人間と機械/装置の接点(マンマシンインターフェース)を中心に、人間の生理/心理と、機械の構造/機能の両面からさまざまなアプローチがなされて成果をあげています。そのなかで一貫しているのは、「人は誰でもエラーを犯すもの」という視点に立ち、個人の責任や努力の問題に帰するのではなく、エラーを引き起こす製品やシステムの操作/作業手順の問題点を解明し、その改善を図るという考え方です。

ものづくりの業務では、技術者自身や自社工程内のエラーはもとより、さまざまな段階で製品に接する人のヒューマンエラーを想定したうえで、それらを防ぎ、あるいはカバーする設計やデザイン、仕組み、手順の設定を行ない、重大な事故の発生を防ぐ必要があります。以下に紹介するセミナーでその考え方や具体的な事例・対策を学んでみてはいかがでしょうか。

【『ヒューマンエラー対策』分野のおすすめセミナー】

『現場力強化のための人為ミス未然防止セミナー』
2019年7月26日 大阪開催
2019年9月26日 東京開催
“あいまいさ”を取り除き“人為ミスを未然に防ぐため”の日常管理手法「A-KOMIK」を用いて、人為ミスの発生しにくい職場のあり方を考え実現するためのセミナー。
https://www.monodukuri.com/seminars/detail/5151(大阪:テキスト代含む)
https://www.monodukuri.com/seminars/detail/5152(大阪:テキスト代含まず)
https://www.monodukuri.com/seminars/detail/5153(東京:テキスト代含む)
https://www.monodukuri.com/seminars/detail/5154(東京:テキスト代含まず)

『職場のヒューマンエラーを確実に減らす方法』
2019年8月28日 東京開催
作業の中にあるヒューマンエラーを誘い込みやすい原因系を見つけ出し、小さな改善を積み重ねてヒューマンエラーを減らしていくことができる眼力を養成する。
https://www.monodukuri.com/seminars/detail/2051

『機械学習によるヒューマンエラー予兆検知』
2019年8月29日、9月12日 東京開催
人工知能による心理状態の認識とヒューマンエラー予兆の検知をはじめ、生産現場のスマートファクトリー化やインテリジェント製品の開発について詳解する。
https://www.monodukuri.com/seminars/detail/8147(8月29日)
https://www.monodukuri.com/seminars/detail/4798(9月12日)
※同講師・同テーマのセミナーですが、主催者と講義時間が異なるため受講料が異なります。

『製品開発段階での品質問題発生未然防止方法』
2019年8月30日 東京開催
設計・開発及び製造段階での品質問題発生を未然に防止するための種々の手法及び評価手法を、ヒューマンエラーの要因と具体的な防止策を踏まえて説明する。
https://www.monodukuri.com/seminars/detail/8865

『医療機器におけるユーザビリティエンジニアリング(UE)の適用』
2019年8月30日 東京開催
医療機器の開発にユーザビリティーエンジニアリング(UE)を適用し、重篤なリスクにつながる使用誤り(use error)を防ぐ手法を、関連する欧米の法規制と併せて解説する。
https://www.monodukuri.com/seminars/detail/9142

『あらゆる職場で役立つヒューマンエラーの原因分析・対策法セミナー』
2019年9月5日 大阪開催
働く人の心理面から人為ミスの発生する「13の心理メカニズム」を解き明かし、原理原則に沿った対策の打ち方を数多くの事例から解説する。
https://www.monodukuri.com/seminars/detail/5461

『品質問題の未然防止の考え方と実務対応策』
2019年9月9日 東京開催
人間の習性と脳のクセを踏まえ、トラブルの緊急対応、再発防止に向けた原因究明、未然防止におけるリスクの気付きの未然防止3ステップ対策を、事例演習を通じて習得する。
https://www.monodukuri.com/seminars/detail/9164

『失敗学と創造学セミナー』
2019年9月24日~25日 東京開催
『失敗学実践編セミナー』
2019年9月26日 大阪開催
失敗や不具合、トラブルの解決策・未然防止策として注目の「失敗学」の思考法と分析方法、「創造学」への展開を、提唱者・畑村洋太郎氏と共に研究してきた講師が解説する。
https://www.monodukuri.com/seminars/detail/4417(失敗学と創造学)
https://www.monodukuri.com/seminars/detail/4421(失敗学実践編)

本情報は記事執筆時点での情報です。定員に達したため参加できない場合もございますので、ご注意ください。

「ヒューマンエラー」の考え方に触れたきっかけ
子供の頃、私は「鉄道少年」でした(今では立派な「鉄道中年」です…)。中学生になって大人向けのさまざまな関連書籍を読み漁った中に柳田邦男氏の「新幹線事故」という新書本があり、当時世間を騒がせた東海道新幹線の連続トラブルのなぞ解きに引き込まれて、続けて同氏の「マッハの恐怖」「航空事故 その証跡に語らせる」などを熟読しました。これらの著作の主要なキーワードが「ヒューマンエラー」「ヒューマンファクター」「マンマシンインターフェース」「フェールセーフ」でした。

文中にしばしば登場する、「空飛ぶドクター」こと航空自衛隊航空医学実験隊長の黒田勲空将(当時)が、たまたまご近所の方だったこともあって興味はさらに深まり、以来大学、社会人と、常にこの分野の考え方を頭の片隅に置いて技術者人生を送ってきたつもりです。きっかけを作ってくださった柳田氏、そして今は亡き黒田氏に、改めて深く感謝したいと思います。

関連リンク

ものづくりセミナーサーチ


ライタープロフィール

嶋村良太
技術士(機械部門、総合技術監理部門)
1988年東北大学工学部、1992年武蔵野美術短大通信教育部を卒業、2007年首都大学東京大学院都市科学研究科博士前期課程を修了。自動車メーカー、バリアフリー機器メーカー、鉄道車輌メーカーで商品企画、開発管理、工業デザイン、設計などものづくりの計画に関わる業務を担当し、特に商品開発プロセスとバリアフリー・ユニバーサルデザインについて広い角度から取り組んできた数少ない技術士。


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