- 2019-8-30
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- Android OS, Catherine Chen, Google, HarmonyOS, Huawei, IoTデバイス, Richard Yu, Smart Screen, オペレーティングシステム, スマートウォッチ, スマートスピーカー, スマートテレビ, 確定的遅延エンジン(deterministic latency engine)
中国の通信機器大手Huaweiは2019年8月9日、デベロッパーコンファレンスにおいて独自開発のオペレーティングシステム「HarmonyOS」を発表した。
HarmonyOSは、IoTデバイス向けのマイクロカーネルベースの分散型オペレーティングシステム。小型でクロスプラットフォーム性が高く、デバイス間の協調動作が可能で、ひとつのデバイスで作成したアプリケーションの他のデバイスへの展開も容易だという。また、HarmonyOSに組み込まれた「確定的遅延エンジン(deterministic latency engine)」は、タスク実行の優先順位とスケジューリングの時間制限を事前に設定できるため、リソースは優先度の高いタスクに割り当てられ、アプリケーションの応答遅延を25.7%削減したという。
HarmonyOSは、2019年後半に発売予定のスマートテレビ「Smart Screen」に搭載される予定だ。その後、スマートウォッチ、スマートスピーカーなどに順次採用される見込みだが、今回の発表ではスマートフォンについては殆ど触れられていない。
スマートフォンのOSに関し、Huaweiの上級副社長、Catherine Chen氏は2019年7月に新華社通信に対し、「HarmonyOSはスマートフォン向けではなく、Huaweiは今後もスマートフォンにGoogleのAndroid OSを使い続けるつもりだ」と述べている。
その一方で、HuaweiカスタマービジネスグループのCEO、Richard Yu氏は海外紙とのインタビューの中で、「我々は独自のオペレーティングシステムを持っており、Androidが使えなくなった場合でも代替案の用意はできている」というコメントを明らかにしている。