酸化物系固体電解質とイオン液体系電解質を用いた準全固体型リチウムイオン電池を試作――スマートグリッド社会の実現に向け安全性を向上 GSアライアンス

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GSアライアンスは2019年10月3日、酸化物ガーネット型リチウムイオン電池用のLi7La3Zr2O12(LLZO)型の固体電解質と不燃性の電解質であるイオン液体系の電解液を組み合わせて電解質として用い、正極材料にスピネル高電圧型であるLiNi0.5Mn1.5O4を、負極材料にLi5Ti4O12を用いて準全固体型リチウムイオン電池を試作したと発表した。

石炭、石油に依存している現在のエネルギー構築システムに端を発する環境問題を背景に、今後は太陽電池、燃料電池、風力電池などの環境に優しい再生エネルギー系の発電システムの大きな寄与が期待されるが、特にこれらの発電地などの電力を貯める蓄電池(二次電池)の容量を向上させることも、スマートグリッド社会、電気自動車などのより大きな普及を目指す上では重要な課題となる。

代表的な蓄電池であるリチウムイオン電池は、電気自動車、ハイブリッドカー、スマートフォンやパソコンなど、さまざまな製品の蓄電池として用いられている。しかし、今後の電気自動車などのさらなる高効率化やスマートグリッド社会の実現などの要求に対応していくためには、電池容量のさらなる向上が求められている。一方で、リチウムイオン電池は可燃性があることから安全性も重要な課題となっており、不燃性の電解質、全固体化などの研究開発が活発に進められている。

同社では今回の試作に用いた全ての電極、電解質材料を社内で合成した。現在の電池容量は正極材料に対して約25mAh/gと低いものの、数十回の安定した電池容量のサイクル特性を確認したという。さらに不燃性で、高温でも使用可能であるなどの利点は安全性の面からも注目すべき点であり、同社は今後も他材料の合成を含めた使用検討、界面のナノサイズ構造の最適化などの研究開発を続け、さらなる電池容量の向上を目指すとしている。

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