あなたは自動運転車に運転を任せられますか?――自動運転車に対する意識調査結果

次世代の交通手段として、世界各地で開発の進む自動運転技術。日本政府も、2025年目途に高速道路におけるレベル4(高度自動運転)を実現するというシナリオを策定している。レベル4は、限定された条件の下で全ての運転操作を車両が自動で行うもので、ペダルやハンドルは装備されていなくてもよいとされる。

そんな中、豪クイーンズランド工科大学(QUT)事故調査交通安全センター(CARRS-Q)は、オーストラリア、フランスおよびスウェーデンの1563人の一般ドライバーを対象に、レベル4の自動運転の受け入れに関する国際的な意識調査を行った。

調査結果によると、フランスのドライバーは他の2カ国のドライバーに比べ、自動運転の受け入れに熱心だということが判明した。これに関し、CARRS-QのIoni Lewis准教授は、フランスでは数年にわたり自動運転車のトライアルが行われた結果として社会的認知が高まり、それが意識の差として現れたものではないかと考えている。

また、自動運転車に対する意識の背後にある心理的な理由についても研究が行われ、フランスおよびスウェーデンにおける最大の予測因子は人々の自動運転への「向き合い方」(感情と信念)であったが、オーストラリアでは、高度に自動化された車がどのくらい役立つかという「達成への期待感」だという。

Lewis准教授は、「レベル5の完全自動運転はまだしばらく先のことで、現在我々が手に入れることができるのは、車間距離や車線維持などの基本的なタスクが行えるレベル2までだ。しかし、今の時点でドライバーの認識と意志を理解しておくことは重要なことだ」と、述べている。

QUTでは無人車両の長所・短所についてドライバーがどう考えているかの調査も行われた。QUTの研究者Sherrie-Anne Kaye博士が505人のドライバーを調査したところ、高齢者や障害者の運転を容易にする、衝突の要因となる人的ミスを減らすなどの多くの利点を挙げる一方、技術的故障、ハッキング、プライバシー問題、法的責任などの共通の懸念を持っていることが判明した。

オーストラリア全国輸送委員会(NTC)は、自動運転車が安全かつ合法的にオーストラリアの道路を走れるように法律を改訂し、2020年末までに自動運転車両に向けた包括的な規制を作ることを目指している。

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Future intent: Would you let an automated car do the driving?

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