電気自動車やハイブリッド車の駆動モーター向け電食防止軸受を開発――軸受の外周部および側面に特殊コーティング ジェイテクト

ジェイテクトは2020年6月23日、電気自動車やハイブリッド車の駆動モーター向け電食防止軸受を開発したと発表した。

軸受の電食は、回転しているベアリング内を通る電流がスパークを起こし、接触した部分の表面を溶かすことで発生する。電食が発生すると軸受の軌道に電食痕が残り、自動車走行時の異音や振動、軸受の早期損傷の原因となりうる。

今回開発された軸受は、ハウジングとの間を絶縁するために軸受の外周部および側面に特殊コーティングを施すことで、軸受内部の電食発生の防止を可能とした。また特殊コーティングにより、外輪のクリープによるハウジングの摩耗も低減できる。

電食発生再現試験後の軌道状況

電食を防止する軸受としては従来セラミックボールを用いた軸受が用いられているが、コストが高いのがネックとなっていた。今回開発された軸受は、安価でメンテナンスが不要な点を特長としており、幅広い電気自動車やハイブリッド車への採用を目指す。

同社の亀山工場や四国工場、グループ会社のダイベアなどを製造拠点とし、2024年の量産開始を見込む。国内外の自動車メーカーやモーターメーカーを販売先とし、年間11億円の売上高を目標に掲げる。

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