ボーイングは2020年7月14日、米空軍向けに開発した新型高等練習機「T-7A」で、テストパイロットによる初の背面飛行試験を実施した。
米空軍は老朽化したT-38練習機をT-7Aレッドホークと入れ替えるために、ボーイングと92億ドルの契約を2018年9月に交わしている。T-7Aは、最新の設計製造技術を用いて、わずか36カ月で設計、製造、飛行を行った。同機は、先進的なコックピット、デジタルフライバイワイヤ制御、統合されたトレーニングシステムを備え、将来の戦闘機パイロットの訓練に用いられる予定だ。
今回の試験は、燃料や潤滑油などが、いかなる操縦時においても適切に供給され続けることを確認するものだ。航空機がマイナスGに晒されても、最大燃料流量で、アフターバーナーが一定時間作動する能力を実証する必要があるという。T-7A用の燃料システムはSaabが設計した。
ジェット機の燃料システムをあらゆる角度からテストするための一連の厳しい操縦をしたところ、12以上の反転飛行試験において、この高等ジェット機の燃料システムは効率的で信頼性が高いことが証明された。