沖合にある風力発電タービンのブレード上を移動する、メンテナンスロボットを開発

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英ORE(Offshore Renewable Energy:洋上再生可能エネルギー) Catapultは、2020年11月5日、英BladeBUGと共同でタービンの羽(ブレード)の上を移動するメンテナンスロボット「BladeBUG」を開発したと発表した。このロボットが実用化されれば、タービンのブレード点検コストを30%以上削減できるとみられている。

今回開発されたロボットは点検修理用6脚ロボットだ。タービンのブレード表面に亀裂や欠陥がないかを調べ、そのデータを陸上に送信してブレード表面を補修できるロボットだという。英国政府の研究資金助成機関であるInnovate UKから資金提供を受けて、100万ポンド(約1億4000万円)規模で研究開発が進められている。

2020年10月中旬に2日間にわたってBladeBUGの実証試験が行われ、ORE Catapultの風力発電タービンのブレードが垂直の状態で、ブレード上を50m移動させることに成功したという。ブレードの長さは84m、直立時におけるブレード先端から海面までの距離は195mだ。具体的には、沖合にあるブレード表面に対する真空パッド付き脚部の密着性、さまざまな状況で変化するブレード表面の湾曲に応じて移動する能力、ブレードのスキャン結果データおよび操縦者への生中継ビデオ映像送信という3項目についてBladeBUGの性能が実証された。

洋上風力発電では時間の経過とともに、回転速度の高速化などによってブレードに大きな損傷が出る可能性もあることから、次世代タービンの場合、BladeBUGを利用するとメンテナンスコストは最大50%削減できると予測されている。BladeBUGは、事業者にとって重要なメンテナンスロボットになりそうだ。

このプロジェクトは「MIMRee(Multi-Platform Inspection, Maintenance and Repair in Extreme Environments)」という洋上風力発電所の完全自律点検修理を目的とした包括プロジェクトの一部で、BladeBUGは自律船やドローンと連携して損傷したブレードの洗浄と補修を行う試験を実施していく予定だ。

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First robotic ‘blade walk’ on a wind turbine opens door to significant cost cuts in offshore renewables

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