衣服のボタンに内蔵できる超小型Bluetoothモジュールを開発――独自のSASP技術を搭載 東芝

東芝は2021年1月14日、同社独自のSASP(Slot Antenna on Shielded Package)技術の搭載により、衣服のボタンにも内蔵できる超小型の「Bluetooth low energyモジュール」を開発したと発表した。サンプルの出荷を1月15日より開始する。

今回東芝が開発したモジュールは、4mm×10mmと身に着けていても気付かないレベルの超小型であることに加え、約0.09gと超軽量となっている。そのため、これまでは考えられなかった分野にも、利用範囲の拡大が可能になった。

超小型化・軽量化が実現する利用範囲の拡大

東芝は、モジュール上面にスロットアンテナの大部分を配置する独自技術であるSASPを採用し、アンテナ一体型のシールドパッケージを実現した。また、国内電波法の工事設計認証を取得し、Bluetooth認証に必要なアンテナ性能も維持しつつ、高速水晶振動子、低速水晶振動子、電源周辺の受動部品を内蔵しながら、モジュールを小型化することに成功したという。

今回開発したモジュールは、製品の小型化や、無線製品を開発する際に生じる技術課題をワンパッケージで解決する。また、SASP技術により、従来のアンテナ周辺の配線禁止エリアが必要なくなるため、電池やセンサーなどのモジュール周辺部品の配置の自由度の向上に貢献する。さらに、既存の製造技術をシールドパッケージの生産に用いているため、低コストでの製造が可能だ。

モジュールには、ノルディック・セミコンダクター製のBluetoothIC(nRF52811)を搭載。Bluetooth最新規格であるver5.2に対応する。また、ARM Cortex-M4を内蔵し、Bluetoothプロトコルスタックだけでなくモジュール内でミドルウェア、アプリケーションも動作する。

東芝は今後、本モジュールの量産を2022年に開始することを目指すとしている。

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