オンラインでより良い議論を促進するには――炎上防止につながるSNSの新機能を提案

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ソーシャルメディアは便利なツールで、家族や友人だけでなく見ず知らずの人ともコンテンツを共有できる一方、時に炎上して人々の間に軋轢を生むことがある。

ワシントン大学の研究チームは約260人からのアンケート結果をもとに、オンラインでの議論をより生産性の高いものにし、より良い人間関係を構築できるソーシャルメディアのデザインについて、2020年4月の『Proceedings of the ACM on Human-Computer Interaction』で発表した。

Twitterなどソーシャルメディアには、誰かをブロックしたり、フォローを外したりする機能がある。研究チームは「こうした機能は、相手の意見や投稿が気に入らない場合に、人間関係を修復したり共通点を見つけるように促すのではなく、関係を断ち切っている」と指摘する。そのため、人間関係を損なうことなく、オンラインで話し合える方法を検討した。

研究チームはまず、成人22人(平均年齢22.4歳)に、どんなソーシャルメディアを使っているか、そこで難しい話ができるかを質問した。さらに、調査人数を137人(18~64歳)まで増やして、使用しているソーシャルメディアの種類、使用時間、直近で誰と何について議論したかなど、詳細な調査を実施した。

その結果、多くの人は政治や倫理、宗教、人種といったセンシティブな話題について、オンラインで家族や親しい友人と話し合いたいが、既存のソーシャルメディアはニュアンスが伝わりにくく、コメントスペースにも限りがあるため避けようとすることが分かった。

そして、難しい話をする時は、Twitter、WhatsApp、Facebookなどテキストベースのアプリを使い、さらに1対1のチャットができるWhatsAppやFacebook Messengerを好むと判明した。

では、より建設的な議論ができるアプリにはどのような機能が必要だろうか。22~65歳の98人にアンケートを取ったところ、人気が高かった機能は、建設的なコメントや内容を後押しできる「賛成票」ボタンだった。例えば、過激なコメントをなだめる発言に「賛成票」が集まってトップに表示されれば、健全な議論が続くのではないかと研究チームは考える。その他、プロフィール写真を大きくするなど人の存在を自覚しやすいデザインにも人気があった。

研究チームは、人気が高かった機能を実装して、実際に効果を確認したいとしている。また、ソーシャルメディアを提供する企業側にも、現在の機能の目的と効果について再考することを求めている。

関連リンク

Arguing on the internet: UW researchers studying how to make online arguments productive

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