英スタートアップ企業SolarisKit、途上国の給湯用集熱装置を開発

アフリカのルワンダでは、家計の40%がエネルギー関係支出を占め、その70%が単に湯を沸かすために費やされ、家計を圧迫しているという。そんな人々の助けになる安価で設置が簡単な太陽熱集熱器がイギリスで開発された。

スコットランドのスタートアップ「SolarisKit」の開発した太陽熱集熱器は、普通の天候下で50℃の湯を沸かす能力がある。これはシャワーや洗濯に使うのには十分な温度だ。

SolarisKitの太陽熱集熱器は、プリズム形の透明キャビネットの中に黒いホースをコイル状に巻いた構造をしている。太陽光は透明なサイドパネルを通して黒いコイルに当たり、コイルを加熱する。水はコイルの中を小型ポンプによって循環、加熱され、断熱されたタンクに貯蔵される。SolarisKitの創設者でCEOのFaisal Ghani博士によれば、太陽熱集熱器ひとつで年間約300kgの二酸化炭素排出が抑制されるという。

プリズム形集熱器のキット「S200」はサイズ55×55×18cmの平坦な梱包で、重さ10kgと運びやすく、30分で組み立てることができる。既に80台がルワンダに出荷され、2つのホテルと7件の家でトライアルが開始される予定だ。SolarisKitはルワンダ以外にも、インドの農村社会の支援を検討している。

SolarisKitは、プリズム形集熱器は途上国での給湯のほか、一般家庭、グランピング、キャンピングでも有益なものと考えている。Ghani博士は、「オーストラリアやイギリス、ヨーロッパから、私たちの取り組みに関して関心が高まっている」と述べている。

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