NASAの静音超音速ジェット機「X-59」が完成間近、飛行テストの実施計画を公表

Credits: Lockheed Martin

超音速飛行の規制は、民間航空機にとって足かせとなってきた。近い将来、規制が変更され、旅行客の移動時間は半分に短縮される可能性があるという。

NASAは2021年8月3日付のブログ記事で、同局初となる超音速実験機「X-59 Quiet SuperSonic Technology(X-59)」の、飛行テスト実施計画を公表した。X-59は、1973年に規制を設けることになった要因のソニックブームを発生させることなく、超音速(時速約1225km)で飛行するように設計されている。X-59は米ロッキード・マーティン社のもとで製作中で、現在は最終段階に差し掛かっているようだ。

航空機の胴体にはコックピットがあり、長さ30フィート(約9.1m)の機首が取り付けられる。このユニークな形状によって、飛行機から離れる空気を制御し、ソニックブームの発生を防いでいる。航空機の翼、尾翼、胴体、前方セクションを正確に配置する必要があり、ボルトで固定する前にレーザー光線の投影によって位置合わせをしているという。

NASAは、2022年から飛行テストを実施していく計画とのことだ。X-59自体は乗客を乗せることはない。しかし、飛行テストで収集されたデータはアメリカ連邦航空局(FAA)と国際民間航空機関(ICAO)に渡され、規制変更の検討に用いられるという。

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X-59 Resembles Actual Aircraft

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