金属3Dプリンティングを用いて超高性能熱交換器を開発

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Credit: Hyunkyu Moon, Davis McGregor, Nenad Miljkovic and William P. King.

現在、世界で何十億もの熱交換器が用いられている。一方、化石燃料の消費を低減するため、コンパクトで効率的な熱交換器に対するニーズが高まっている。今回、イリノイ大学の研究者たちは、次世代のエネルギー技術を実証するために、3次元(3D)形状デザインの最適化と金属3Dプリンティングの手法を用いて、超小型で高パワーの熱交換器をデザインすることに成功した。

多くの主要産業で用いられている熱交換器は、1つの媒体から他の媒体へ熱エネルギーを輸送する仕組みであり、何十年もの間熱交換器のデザインはほとんど変わっていない。しかし、近年の3Dプリンティングにおける進歩が、今まで不可能と考えられてきた熱交換器の3Dデザインを可能にしているという。新しいデザインの熱交換器は、これまでのものより非常に効果的かつ効率的に動作するが、高性能デバイスを作製するためには、特別なソフトウェアツールとデザイン手法を必要とする。

熱交換器の設計、製作を容易にするために、イリノイ大学の研究者たちは、3D熱交換器のデザインを可能にするソフトウェアツールを開発。手始めに、チューブが他のチューブの中に入れ子状になっている「チューブインチューブ熱交換器」についての研究を始めた。

チューブインチューブ熱交換器は、飲料水やビルのエネルギーシステムで通常用いられている。開発した形状最適化ソフトウェアと金属3Dプリンティング技術の組み合わせで、チューブの内部にフィンという伝熱面積を広げるための突起状の構造をデザインした。このような構造の製作は、金属3Dプリンティングを用いることでのみ可能となる。

「私たちが開発した手法で設計した熱交換器は、市販の最新チューブインチューブデバイスより、約20倍大きい体積出力密度を持っています」とNenad Miljkovic准教授は説明している。

研究の成果は、2021年9月9日付で、『Joule』に掲載されている。

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Illinois researchers demonstrate extreme heat exchanger with additive manufacturing

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