- 2022-4-4
- 技術ニュース, 機械系, 海外ニュース
- Abel Ghanooni, Coyote Block 2, Ku-720, KuRFS, Raytheon Missiles & Defense, Raytheon Technologies, YouTube, ドローン迎撃テスト, 多層防衛, 対無人航空機システム(C-UAS), 統合火器/迅速能力局(IF/RCO)
防衛/航空宇宙事業を展開する米Raytheon Technologiesは2022年1月8日、「対無人航空機システム(C-UAS)」によるドローン迎撃テストの様子をYouTubeで公開した。テストは2021年8月の10日間にわたり、傘下のRaytheon Missiles & Defenseが米陸軍の統合火器/迅速能力局(IF/RCO)と共同で実施した。
ドローンを迎撃するC-UASは、小型無人機「Coyote Block 2」と、ドローン探知用の精密ターゲティングレーダー「KuRFS」および車載用に小型化された「Ku-720」で構成される。標的には、サイズや運動性能の違いで定められた3つのグループに分類されるドローンを使用した。テストは成功し、C-UASは単独/複数で飛来したすべての標的を探知して撃ち落とした。
C-UASを開発する背景には近年、ドローンを使用した攻撃方法が複雑化し、単一用途の防御システムでは対処能力が不足する問題がある。この点でRaytheon Missiles & Defenseは「多層防衛」アプローチを採用。つまり、複数のC-UASをレイヤー状に配備して、あらゆるドローン攻撃の場面に対応できる統合的な防御能力を目指している。
短距離防空/迅速開発プログラムを担当するAbel Ghanooniシニアディレクターは「これらのテストによりCoyoteとKu-720の世界各地への展開が可能になり、軍関係者と重要な資産を敵対勢力のドローンから防衛できる」と語った。