- 2022-4-25
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- 300M鋼, Aircore, András Székely, Axial Flux, Christian von Koenigsegg, David, Dragos-Mihai Postariu, EV, Gemera, Koenigsegg, Ouark E-motor, Radial Flux, Raxial Flux, Terrier, モーター, 中空カーボンファイバー技術
スウェーデンの自動車メーカーKoenigseggが、EV用モーター「Ouark E-motor」を発表した。同社はQuark E-motorを、パワー重視のAxial Fluxモーターとトルク重視のRadial Flux モーター間でバランスをとった「Raxial Flux」モーターと呼び、重量に対してトルクとパワー面で優れたモーターだと説明した。
Koenigseggは、さらに、最近開発した6相インバーター「David」と2台のQuark E-motorを組み合わせたEV用ドライブユニット「Terrier」も同時に発表した。
開発リーダーのAndrás Székely氏は、「Quarkのシャフトに航空宇宙産業で使われる300M鋼を使い、直接冷却方式やローターに中空カーボンファイバー技術「Aircore」を採用することで、重量がわずか30kg、最大トルク600Nm、最大出力250kWという軽量小型のモーターを実現できました」と説明した。
設計責任者のDragos-Mihai Postariu氏は、「Quarkは、Gemeraの強烈な加速を生む低速域を強化し、3気筒の内燃エンジンは、高速域に集中しています。結果、トルクやパワーの落ち込みなしに時速400kmという記録的なスピードまで車を加速できます」と語った。
CEOで創業者のChristian von Koenigsegg氏は、「船舶や航空機、VTOLなどの用途を想定した場合でも、適正な回転数/パワー/トルクのバランスがとれたQuarkは、トランスミッションを使用せず、ダイレクトドライブが可能です」と付け加えた。
Koenigseggは、最高出力1700馬力のGemera用のEVドライブユニットのみならず、船舶や航空宇宙、VTOLなど幅広い用途に向けて、Quark E-motorを提供していく計画だ。