- 2022-8-5
- 製品ニュース, 電気・電子系
- Azure RTOS, DDR3L/DDR4メモリI/F, FreeRTOS, HMI, Linux, MPU, Octal-SPIメモリインタフェース, RTOS, RTOSベースのRZ/A3UL HMI SMARC SOM, RZ/A3UL, ルネサス エレクトロニクス
ルネサス エレクトロニクスは2022年8月4日、高精細HMI(Human Machine Interface)と高速起動を両立するマイクロプロセッサー(MPU)「RZ/A3UL」を発売し、量産を開始した。Octal-SPIメモリI/Fと、DDR3L/DDR4メモリI/F搭載品をラインアップする。
RZ/A3ULは、リアルタイム性に優れるRTOS(リアルタイムオペレーティングシステム)の利点を生かしながら、最大動作周波数1GHzの64ビットArm Cortex-A55コア搭載による高性能化に対応。高速起動できるRTOSにより、容易に電源投入後1秒未満での高速起動ができる。
また、シンプルでコンパクトな基板を設計できるOctal-SPIメモリインタフェースを搭載。DDR3L/DDR4メモリI/Fを搭載した製品も展開し、高速DRAMの接続に対応する。Octal-SPIメモリI/Fの約10倍のデータ転送性能を持つDDR3L/DDR4メモリI/Fは、HD(1280×720)クラスのディスプレイ表示に加え、カメラ入力や各種センサーを活用できる。
2大RTOSであるFreeRTOSとAzure RTOSをサポートする。同社は、RZファミリーにおけるAzure RTOSのライセンスプロバイダとなっており、ユーザはGitHubから高機能なAzure RTOSをダウンロードするだけで容易に利用できる。
リファレンスとして、FreeRTOSとHALドライバを含むフレキシブルソフトウェアパッケージも提供。両RTOS用の豊富なミドルウェアを活用し、開発期間の短縮、低コスト化ができる。
RZ/A3ULは、Cortex-A55コア搭載のRZ/G2UL、RISC-Vコアを搭載したRZ/Fiveとの間で周辺機能やパッケージに互換性を持つため、同じ基板設計を利用し、チップを置き換えるだけで異なる製品として展開できる。これにより、RTOS搭載製品からLinuxベースの製品への移行が容易になるなど、効率的に複数モデルへ展開できる。
RZ/A3ULを使用したウィニングコンビネーションとして、SMARC2.1準拠モジュール「RTOSベースのRZ/A3UL HMI SMARC SOM」ソリューションを提供。パワーマネジメントIC「DA9062」、プログラマブルクロックジェネレータ「5P35023」、フラッシュメモリ「AT25QL128A」、システムリセットなど各種周辺機能を実装したGreenPAK「SLG46538」などを搭載する。