業界最高クラスの電力変換効率を有する、中低圧直流配電システム向け電力変換器を開発 三菱電機

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三菱電機は2022年11月17日、DC750V以下の中低圧直流配電システム向け電力変換器として、SiCパワー半導体素子を適用した業界最高クラスの電力変換効率を有する「DCマルチ電圧システム」を開発したと発表した。実証試験を2022年11月18日に開始し、DCマルチ電圧システムの効果と安定性を確認する。

同社は、DCマルチ電圧システムとして、SiCパワー半導体素子を電力変換器に適用し、高い電力変換効率を維持しつつ、主回路部品を小型化し、複数の変換器をひとつの盤に搭載した「DCマルチ変換器盤」と、複数の設備機器に対し、空調や照明などそれぞれの接続機器(負荷)に応じた最適な電圧を供給できる新たな「マルチ電圧給電回路」を開発した。

DCマルチ電圧システムは、従来に比べ、電力変換器の電力損失を45%低減。さらに変換器盤の体積を20%、質量を36%低減しているため、設置場所を省スペース化できる。また、設備機器への供給電圧を最適化。既存の交流配電システムと比べ、受配電損失を20%低減しており、温室効果ガスの排出量を削減する。

停電が発生した場合でも、変換器内部の直流電圧変動を抑制して各種機器の運転を継続する「無瞬断運転継続技術」も開発し、直流配電網での安定性の実証を開始。実証試験では、DCマルチ電圧システムを同社のZEB関連技術実証棟「SUSTIE(サスティエ)」に導入。直流配電網を構築し、効果と安定性を確認する。

近年、世界的にカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが加速しており、国内企業でも、再生可能エネルギーの導入や省エネルギー設備の開発が進められている。中でも直流配電システムは、再生可能エネルギーと、それを蓄える蓄電池との親和性が高く、電力変換損失が既存の交流配電システムと比べて少ない次世代の電力供給システムとして注目されている。

しかし、接続する複数の設備機器に対し、最適な電圧の出力に、多数の変換器を配置する必要があることから、電力変換器の低損失化とシステム全体の小型化が課題となっていた。

実証試験は2023年3月まで実施。直流配電システムを柔軟に構築するために、直流対応の設備や機器の拡充に向けた開発も進めていく。さらに、高いエネルギー変換効率を有する次世代直流配電システムの実用化に向けた開発を進め、事業展開を目指す。

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