海上輸送の脱炭素化を目指す、仏Michelinの自動式可膨張性ウイングセイル――商用船に初搭載

仏Michelinが2022年10月25日、海上輸送の脱炭素化を目指して開発するウイングセイルが仏Compagnie Maritime Nantaiseのコンテナ船に試験的に搭載されたと、ビジネス向けSNSであるLinkedInで明かした。

海上輸送は貨物輸送全体の90%を占め、CO2排出量は、世界全体の温室効果ガス排出量の3%に当たる。同社は、海上輸送の脱炭素化への貢献を目的とした「WISAMO(Wind Sail Mobility)」プロジェクトで自動式可膨張性ウイングセイルを開発している。同ウイングセイルは、風力を利用して船を推進することにより、一隻当たり最大20%燃費を削減すると期待される。また、既存の船へ後付けが可能なほか、自動伸縮機能を備え、入港時や橋の下を通過する際には帆を格納できる。

今回搭載されたウイングセイルは、100m2サイズの試作機だ。WISAMO初の商用船への搭載について同社は、「実際の航行条件で試験できるため、本技術を産業開発段階へ後押しできます。試験で確証が得られれば、より大きなウイングセイルを使用した試験につながる可能性もあり、海上輸送の脱炭素化に向けた大きな一歩となります」としている。

関連リンク

WISAMOプロジェクト(LinkedIn)
Michelin continues to develop WISAMO in partnership with Compagnie Maritime Nantaise – MN

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