米スタートアップ、風力タービンブレードを建設資材として再利用する技術を開発

スタートアップ企業の米REGEN Fiberは2023年1月12日、廃棄予定の風力タービンブレードをリサイクルする技術を発表した。この技術は、ブレードをコンクリート/モルタル産業で活用できる素材に処理するだけでなく、環境へのインパクトが小さいことも特徴だ。

アメリカでは風力は最大規模の再生可能エネルギー源で、全土で7万基近くの風力タービンが稼働している。ただし、タービンブレードの廃棄方法は、現状では埋め立てや焼却といった手段に限られている。

ブレードは高機能の強化繊維素材であり、コンクリートやモルタルに応用した場合、素材の強度と耐久性の向上に寄与する。ブレードから生成したマイクロファイバーや添加物は、複合材料、コンクリート、土壌の安定化などの用途がある。

同社は2021年に、試験的に処理施設の操業を開始した。コンクリート産業の顧客と共同して性能を検証し、顧客の要件に適合する品質を確保した。商用生産は2023年の後半に開始予定で、フル稼働時には年間で3万トンを超えるブレードをリサイクルする予定だ。

同社は今回のリサイクル過程のほかに、ブレードの製造時に発生する廃材を、商業規模でリサイクルしている。この廃材は、アスファルトや複合製品に使用する繊維へと加工されることから、ブレードのライフサイクル開始時の課題も解決している。

関連情報

Regenfiber – REGEN Fiber Press Release: Groundbreaking recycling solution for wind turbine blades unveiled

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