AI操縦の無人戦闘機に向けて――米Lockheed Martin、最新型実験機「VISTA X-62A」の自律飛行に成功

Photo Credit: Kyle Brasier, U.S. Air Force

米Lockheed Martinは2023年2月13日、AIによる操縦で訓練用戦闘機を17時間以上にわたって自律飛行させたと発表した。この飛行は2022年12月、カリフォルニア州のエドワーズ空軍基地において一連のテストの一環として行われたものだという。

使用された機体は「VISTA」と呼ばれ、米Lockheed Martin Skunk Worksと米Calspanが共同で、エドワーズ空軍基地にあるテストパイロットスクール(TPS)向けに運用する実験用航空機。VISTAとは「Variable In-flight Simulation Test Aircraft(可変安定性飛行模擬試験機)」の略称で、「F-16D Block 30」をベースとしてBlock 40のアビオニクスでアップデートされており、以前は「NF-16D」と呼ばれていた。他の航空機の性能特性、空中姿勢などを模倣できるソフトウェアを搭載している。

米空軍による改修で、Calspanの「VISTAシミュレーションシステム(VSS)」のアップデートと、Lockheed Martinの「モデル追従アルゴリズム(MFA)」と「シミュレーション自律制御システム(SACS)」が搭載された。SACSとMFAを組み合わせることで、VISTAによる自律性とAIに重点をおいた飛行実験が可能になるという。

現在、VISTAは一連の定期点検を受けており、2023年中にエドワーズ空軍基地で飛行を再開する予定だ。

関連情報

VISTA X-62 Advancing Autonomy and Changing the Face of Air Power – Feb 13, 2023

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