- 2023-3-23
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- Boeing B-52 Stratofortress, BR725, F130, NASA, Rolls-Royce, アメリカ空軍, エンジン, ステニス宇宙センター, デュアルポッドエンジン構成, 戦略爆撃機
イギリスのRolls-Royceは2023年3月1日、NASAのステニス宇宙センターにある同社の屋外試験施設において、アメリカ空軍の戦略爆撃機「Boeing B-52 Stratofortress」向け新型エンジン「F130」のテストを開始したと発表した。
F130エンジンは同社のビジネスジェット向けエンジン「BR725」の軍用版で、1955年の運用開始以来、60年以上現役を続けるB-52の近代化プログラムの一環として選定された新エンジンで、600基以上の納入が見込まれている。エンジンの製造、組み立て、試験は、近年10億ドル(約1325億円)を投資して改修されたインディアナ州の生産拠点で実施されるという。
今回のテストはB-52の特徴的なデュアルポッドエンジン構成で実施され、横風時の空力特性や、デジタル制御システムの動作確認に焦点が当てられた。テストの初期結果は非常に良好で、今後数カ月にわたってさらにテストデータが分析される予定だ。
F130エンジンは3000万時間を超える稼働時間と高い信頼性を備えており、B-52の航空機としての寿命をさらに30年延ばすことも可能だという。燃料効率が向上したことで、維持費も大幅に削減されるとしている。