水素燃焼ができる廃熱回収装置内蔵水素バーナを開発 東京ガス、TGES、正英製作所

東京ガス、東京ガスエンジニアリングソリューションズ(TGES)、正英製作所は2023年7月5日、日本で初めて水素燃焼ができる「廃熱回収装置内蔵水素バーナ」を開発したと発表した。東京ガスの実験場で、天然ガスバーナより低い窒素酸化物(NOx)値となる19.4ppm(酸素=11%換算値、水素専焼)を達成している。

水素は、燃焼時に二酸化炭素(CO2)が発生しないが、天然ガスと比べて燃焼速度が速く、火炎温度が高い等の特徴があり、燃焼時に多くのNOxが生成されるという課題がある。そこで、廃熱回収装置内蔵水素バーナは、低NOxと安定燃焼を両立するため、バーナ内部のノズルを最適化している。

使用用途イメージ(アルミ溶解/保持炉)

廃熱をバーナ本体で回収できる構造を採用しており、熱交換器等を外部に設置する必要がない。低コストでコンパクトでありながら、高効率な燃焼システムが構築できる。

従来の廃熱回収装置内蔵の天然ガスバーナは、燃焼用空気を排ガスで予熱することで、燃料使用量を約30%削減できる。廃熱回収装置内蔵水素バーナは、この廃熱回収装置内蔵バーナを水素専焼化。燃料にCO2が発生しない水素を使用することで、燃焼時のCO2排出量をゼロにする。

水素専焼だけでなく天然ガス専焼にも対応する。また、既設のバーナ本体を活かしながら、部品を交換するだけで水素燃焼に対応するため、最小限の設備改造で導入できる。

廃熱回収装置内蔵水素バーナの販売は、正英製作所が2023年10月から予定している。

関連情報

東京ガス : 日本初!廃熱回収装置内蔵水素バーナの開発

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