蒸気を動力とするオートバイが世界最速記録を樹立――8分の1マイルを3.878秒で走行、到達速度は時速260km超

イギリス人夫婦が開発した蒸気を動力とするオートバイが、英ヨーク市郊外のエルヴィントン飛行場で2023年5月20日~26日に開催されたイベント「UK & ITA International Speed Week」で世界最速記録を樹立した。この記録は、英国とヨーロッパでのランドスピードレコード(LSR)を管理するUK&ITAによって承認された。

エンジニアのGraham Sykes氏は妻のDiane Sykes氏とともに、精密部品や特定産業向け専用機器の設計製造を手掛ける会社を経営しながら、蒸気ロケットバイク(Steam Rocket Bike)を製造し、世界最速記録に挑んでいる。

Sykes夫妻が「Force of Nature」と命名した蒸気ロケットバイクは、停止状態からゴールまで一直線で走る速さを競うドラッグレースや、展示会、イベント用に作られたオートバイだ。ラバルノズルを通して放出される過熱加圧水が蒸気となって推力を生み出し、このロケットバイクを猛スピードで前進させる。

Force of Natureは、2023年5月21日に直線距離8分の1マイル(約201m)を3.878秒で走行した。8分の1マイル地点での到達速度は163.8mph(時速約264km)を記録し、非公式ながら8分の1マイル地点通過後にその速度は180mph(時速約290km)まで到達した。

この記録について、チームはForce of Nature公式サイトで「われわれは現在、公式に世界で最も速い蒸気駆動オートバイである」と報告し、パワーを上げる余地はまだあるとしており、今後数カ月でもっと速いスピードを出せると確信した様子を見せている。

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