EV用車載電池の世界最大手、中国の寧徳時代新能源科技(CATL)は2023年8月16日、10分間の充電で400Kmの走行が可能な世界初の4C超高速充電LFPバッテリー「Shenxing」を発表した。今年中に量産を開始し、来年第1四半期の発売開始を予定している。
Shenxingは、材料や電解液を改良し、電極設計を工夫するなどして、安全性を保ちながら充電速度を高めるとともに走行距離も伸ばした。室温では80%充電まで約10分で、マイナス10℃でもわずか30分で0-80%の充電が可能など、気温が低くても性能が落ちにくい。
10分の充電でのEVの走行距離は約400Kmで、フル充電では700Kmを超える。また、高速充電によるバッテリーのトラブルを防ぐリアルタイム故障検査システムを装備し、セル内部の温度を調整することで安全を保っている。
同社は「Shenxingの立ち上げは、EVバッテリー技術の発展における新たなマイルストーンであり、世界で広範なeモビリティーへの移行を加速させる。今後も誰もが技術を利用できるようにするという理念に沿って、先進技術の幅広い採用を推進し、世界のエネルギー転換に多大な貢献を行っていく」としている。