- 2024-1-19
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- Asegun Henry, Black Venture Capital Consortium, Breakthrough Energy Ventures(BEV), DCVC, Fourth Power, カーボンブロック, サーマルバッテリー技術, シリーズAラウンド, ジョージア工科大学, ビル・ゲイツ, マサチューセッツ工科大学(MIT), リチウムイオン電池, 再生可能エネルギー, 学術, 熱光起電力, 熱光起電力(TPV)セル, 熱電池技術, 送電網
送電網における再生可能エネルギーの需要増大を背景に、画期的な熱電池技術を開発するアメリカのスタートアップFourth Powerは、シリーズAラウンドで1900万ドル(約28億800万円)の資金を調達した。入手しやすく安価な材料を使用することで、システム全体のコストを下げ、リチウムイオン電池より10倍安い蓄電を可能にする。
この投資はベンチャーキャピタルのDCVCが主導し、ビル・ゲイツ氏が創設したBreakthrough Energy Ventures(BEV)とBlack Venture Capital Consortiumが参加した。同社の熱エネルギー貯蔵ソリューションの規模拡大を支援するもので、再生可能エネルギーを短期または長期に保存し、必要な時に送電網に戻すことができる試験設備の建設に着手し、2026年に1MWh級の施設をボストン郊外に完成させるとしている。
Fourth Powerのサーマルバッテリー技術は、現在マサチューセッツ工科大学(MIT)に所属する創業者のAsegun Henry博士がジョージア工科大学教授在職中に考案したものだ。41%という熱光起電力効率の記録や、1200℃という液体金属ポンプの最高温度でギネス世界記録を達成するなど、過去10年以上にわたる数々の研究実績がベースとなっている。
Fourth Powerのサーマルバッテリーシステムは、液体のスズを加熱してパイピングシステムの中を循環させ、それによってカーボンブロックの層が白熱するほどの高温にまで加熱する。そして熱光起電力(TPV)セルを利用して、カーボンブロックから発せられる光を電気に変換する。またこのシステムは、カーボンブロックを追加することで貯蔵期間を増やすことができ、再生可能エネルギー生成量の増加に応じて送電網とともに拡張することができるモジュラー方式だ。
Fourth Powerは、この技術は既存の蓄電ソリューションよりも大幅に安価で、信頼性が高いとしている。余剰電力として捨てられる可能性のある再生可能エネルギーを効率的に回収して、5~100時間ほどの間貯蔵が可能で、ほぼ瞬時に放電が可能なため、高い信頼性を必要とする送電網を24時間365日維持する必要がある送電網運営者にとって、価値ある柔軟性を提供できる、と説明する。
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