- 2024-3-1
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- AUKUS, Guy Powell, TORVICE(Trusted Operation of Robotic Vehicles in a Contested Environment), ネットワーク接続, ロボット車両, 人工知能(AI), 自律化技術, 自律型マルチドメインランチャー, 自律機能, 長距離精密射撃
アメリカ、イギリス、オーストラリアの三国間の軍事同盟であるAUKUSは、2024年2月6日、ロボット車両に搭載された人工知能(AI)の性能を確認する試験の成功を発表した。
この試験は、TORVICE(Trusted Operation of Robotic Vehicles in a Contested Environment : 競合環境におけるロボット車両の信頼された操作)と呼ばれる。目的は自律機能とAIの統合の実証で、紛争地域で自律的に移動する防衛装備に対する耐久力の確認を行った。
2023年の後半に南オーストラリア州で実施されたTORVICE試験では、「自律型マルチドメインランチャー」を搭載する無人の地上車両を運用し、長距離精密射撃や関連任務を遂行した。なお、試験車両には武器類は搭載されていなかった。
今回の試験は、紛争地域での運用状況を想定して実施され、ネットワーク接続を維持する能力を確認した。具体的には、標的とした車両に対して、電子戦装置、電気光学レーザー、位置/航法/タイミングシステムからの攻撃を加えて、その耐久力を試験した。
イギリス国防科学技術研究所のGuy Powell陸上自律性主任顧問はコメントで、ロボットと自律システムが戦場を大きく変貌させ、戦力強化と同時に戦闘員のリスクを軽減する、との趣旨を説明した。
AUKUSを構成する3カ国は、AIと自律化技術に関する知識を蓄積し、協力している。堅牢で信頼できるAIと自律化技術を、複雑な作戦をともなう実戦にどのように投入するかについて、ノウハウを集積し、理解を深めることを目指している。
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AUKUS trials artificial intelligence in robotic vehicles | Defence