液体水素燃料電池を用いた航空機エンジンの地上試験に成功――地方路線航空機の飛行パターンをシミュレート

Universal Hydrogen Co./YouTube

米Universal Hydrogenは2024年2月27日、独自の液体水素モジュールを使用した、航空機向けのメガワット級燃料電池動力システムの駆動に成功したと発表した。

Universal Hydrogenは、独自の液体/気体水素モジュール技術を用いた水素燃料サービスプロバイダーだ。モジュール化したカプセルに水素を入れ、生産拠点から消費地まで、世界中に直接輸送している。特に液体水素モジュールは、同社が航空機産業向けに提供する燃料サービスの中核となっている。

極低温水素の管理は複雑だが、同社の液体水素モジュールはそれをすべて内部化。外部は既存のインターモーダル(複合一貫)輸送貨物や空港貨物取り扱い装置と互換性のある、シンプルなコンテナインターフェースになっている。

モジュールは約200kgの液体水素をボイルオフ(蒸発損)なしに長時間貯蔵可能だ。また、極低温の液体水素を、動力システムで消費される温かい気体状水素に変換するシステムも搭載。さらに、安全運用のための水素漏れ検知および換気システム、航空機へのモジュールの取り付けや取り外しを容易にする、漏れ防止クイック接続などの機能も組み込まれている。

今回のデモンストレーションでは、液体水素モジュールが同社の地上試験装置「iron bird」に1時間40分以上動力を供給し、地方路線用航空機の飛行パターンをシミュレートした。液体水素モジュールには、iron birdをフルパワーで3時間以上動かせる燃料が搭載されている。このようなモジュールを2つ搭載すれば、地方路線用旅客機「ATR72」が500海里(約930km、予備を含む)航行できるという。

今回、同社のモジュールと動力システムを初めて統合。この動力システムは、液体水素を燃料とする燃料電池動力システムとして最大のものだ、とUniversal Hydrogenの社長兼CTOのMark Cousin氏は述べた。

同社は2026年に旅客サービスを開始することを目指している。

関連情報

Universal Hydrogen Successfully Powers Megawatt-Class Fuel Cell Powertrain Using Company’s Proprietary Liquid Hydrogen Module | Universal Hydrogen

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